みなさんには、「自分が疲れているときに出るサイン」はありますか?
私は以前、自分がどこまで頑張れるのか、あまり分かっていませんでした。
「まだ大丈夫」
「もう少し頑張れる」
そう思っているうちに、いつの間にか疲れが積み重なっていく。
でも、今振り返ると、心や体はちゃんとサインを出してくれていたのだと思います。
私の場合、そのサインの一つが、
「食べたいものがなくなること」
でした。
「今日は何を食べたい?」が分からなくなった
以前、会社員として働いていた頃のことです。
繁忙期が続き、数か月連続で残業時間が40時間を超えていました。
仕事を終えて帰宅しても、そこで一日が終わるわけではありません。
待っているのは家事と育児。
睡眠時間を削りながら、毎日をなんとかこなしていました。
好きだった読書も、ネットショッピングも後回し。
自分のために使える時間は、ほとんどありませんでした。
それでも、
「せめてご飯くらいは好きなものを食べたい」
と思った日があります。
そこで私は、
「今日は値段を気にせず、本当に食べたいものを食べよう」
と決めました。
ところが、いざ「何が食べたい?」と自分に問いかけてみると、何も浮かびません。
ラーメンも食べたくない。
甘いものも思い浮かばない。
お寿司も、焼肉も、何も食べたいと思わない。
そこで初めて、
「あれ?私、かなり疲れているのかもしれない」
と思いました。
結局その日は、家にあった冷凍パスタを電子レンジで温めて食べました。
味は分かります。
でも、「美味しい!」という感覚はありません。
ただ、お腹を満たすために食べている。
そんな感覚でした。
その瞬間、
「このままでは、自分が壊れてしまうかもしれない」
と、初めて危機感を持ったのです。
「まだ頑張れる」が一番怖かった
今振り返ると、私はそこまで疲れていることに気づいていませんでした。
もちろん、忙しいことは分かっていました。
睡眠時間が少ないことも分かっていました。
自分の時間がほとんどないことも分かっていました。
それでも、
「みんなこれくらいやっている」
「まだ頑張れる」
と思っていたのだと思います。
疲れているから休む、ではなく、
限界まで頑張って、限界になったら休む。
そんな考え方をしていました。
でも、本当は逆なんですよね。
限界になってから休むのではなく、限界になる前に休む。
そのためには、自分がどんなときに疲れているのかを知っておくことが大切なのだと思います。
心の限界のサインは、人によって違う
もちろん、「食べたいものがなくなること」がすべての人に当てはまるわけではありません。
人によって疲れ方は違います。
眠れなくなる人もいる。
涙が出やすくなる人もいる。
何もする気が起きなくなる人もいる。
人と話したくなくなる人もいる。
私の場合は、その一つが「食べたいものがなくなること」でした。
だから今は、
「今日は何が食べたいかな?」
と自分に問いかけることがあります。
すぐに答えが浮かぶ日は、
「今日はこれが食べたい!」
という自分の気持ちがちゃんとある。
反対に、何も思い浮かばない日は、
「もしかしたら今、疲れているのかもしれない」
と考えるようになりました。
これはあくまで私自身の目安です。
食欲がないことにはさまざまな理由があるので、「食べたいものがない=心の限界」と決めつけるつもりはありません。
ただ、自分自身の変化に気づくための小さなバロメーターとしては、私にとって大切なものになっています。
自分の「取扱説明書」を少しずつ作る
ここ数年で、私は少しずつ自分のことが分かるようになってきました。
疲れたらどうなるのか。
忙しい日が続くとどうなるのか。
一人の時間がなくなるとどうなるのか。
逆に、どんな時間を過ごすと元気になるのか。
以前は、疲れていても、
「もっと頑張らなきゃ」
と思っていました。
でも今は、
「今は休むタイミングなのかもしれない」
と考えられることが増えました。
これって、かなり大きな変化だと思っています。
自分のことをよく知らないと、疲れている自分を責めてしまいます。
「どうしてこんなこともできないんだろう」
「もっと頑張れるはずなのに」
と。
でも、
「私はこういう状態になると疲れているんだ」
と分かっていれば、
「じゃあ、今日は休もう」
と切り替えられる。
自分を責める時間が減るだけでも、心は少し軽くなります。
「自分を労わる」は、特別なことじゃない
自分を労わるというと、旅行に行ったり、高価なものを買ったり、特別なことをしたりするイメージがあるかもしれません。
でも、必ずしもそうではないと思います。
好きなものを食べる。
ゆっくりコーヒーを飲む。
本を読む。
少し昼寝をする。
何もせずにぼーっとする。
「今日はもう頑張らない」と決める。
そんな小さなことでもいい。
むしろ、日常の中でできる小さな休息のほうが、疲れを溜めないためには大切なのかもしれません。
私も、以前より「休むこと」に罪悪感を持たなくなりました。
休むことは、何もしていないことではない。
また自分らしく動くために、自分を整えている時間。
そう考えるようになったからです。
あなたにも「自分だけのサイン」があるかもしれない
この記事を書こうと思ったのは、「食べたいものがなくなった」という自分の経験を、改めて振り返ってみたからです。
あのときは、ただ疲れているだけだと思っていました。
でも今振り返ると、もっと早い段階で休んでもよかった。
体や心が出してくれていたサインに、もっと早く気づいてあげればよかったと思います。
だから今は、自分の小さな変化を見るようにしています。
「最近、好きなことをしていないな」
「一人になる時間がないな」
「何をしても楽しくないな」
「今日は何も食べたいものが浮かばないな」
そんな変化があったら、
「今の私は、ちょっと疲れているのかもしれない」
と、一度立ち止まってみる。
それだけでも、自分を守ることにつながるのではないでしょうか。
おわりに
自分の限界を知ることは、弱いことではないと思います。
むしろ、
「自分はここまで頑張ると疲れる」
と知っていることは、自分を大切にするための大事な情報です。
私にとって、その目安の一つが「食べたいものがなくなること」。
これは、誰にでも当てはまる答えではありません。
でも、きっとあなたにも、あなたにしか分からないサインがあるはずです。
もしかしたら、それは「眠れなくなること」かもしれない。
「人に会いたくなくなること」かもしれない。
「好きなことをする気力がなくなること」かもしれない。
大切なのは、そのサインを「気のせい」と片付けず、
「今の私は少し疲れているのかもしれない」
と気づいてあげること。
頑張ることよりも、休むことが必要な日もあります。
私もこれからは、自分の「取扱説明書」を少しずつ更新しながら、無理をしすぎない暮らしをしていきたいと思います。
もし今日、あなたが「何もしたくない」「何を食べたいのか分からない」と感じているなら、まずは一度、自分にこう聞いてみてください。
「今の私は、本当は何をしてあげたら喜ぶ?」
その答えがすぐに出てこなくても大丈夫。
まずは、少し休む。
それだけでもいいのだと思います。



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