ブログを始める前の私は、本を読んでも「面白かった」で終わることがほとんどでした。
もちろん感動することはありました。
心に残る言葉に出会うこともあります。
でも、それを誰かに伝えようとまでは思っていなかったのです。
ブログを始めたきっかけは、「読んだ本の感想を残してみたい」という、とてもシンプルなものでした。
最初の頃は、「どんなあらすじだったか」「どこが面白かったか」をまとめるだけで精一杯。
文章を書くことにも慣れていなくて、「これでいいのかな」と何度も書き直していました。
でも、記事を書き続けるうちに、少しずつ変わったことがあります。
それは文章力ではありません。
物事の見方です。
今では本を読むたびに、
「この作品は何を伝えたかったんだろう。」
と考えるようになりました。
以前なら読み流していた場面も、
「この登場人物は、どうしてこんな行動をしたんだろう。」
「作者は、なぜこの結末を選んだんだろう。」
そんなことを自然と考えながら読むようになったのです。
レビューを書くために始めたはずなのに、気づけば本との向き合い方そのものが変わっていました。
でも、変わったのは読書だけではありません。
日常でも、「これは記事になるかもしれない」と思う瞬間が増えました。
子どもとの何気ない会話。
読書をしていてふと感じたこと。
スーパーで買い物をしているときに思ったこと。
旅行先で見た景色。
以前なら、そのまま通り過ぎていた出来事です。
でも今は、その出来事をきっかけに、
「私はどう感じたんだろう。」
と立ち止まるようになりました。
ブログを書くようになってから、自分の気持ちを言葉にする時間が増えたのです。
不思議なことに、その時間は記事を書くためだけではありませんでした。
自分自身を知る時間にもなっていました。
「私はこんなことに心が動くんだ。」
「本当は、こんなことを大切にしたいと思っていたんだ。」
そんな気づきが少しずつ増えていきました。
以前の私は、「何か特別なことがないと記事にはならない」と思っていました。
でも、今は違います。
特別な出来事よりも、何気ない毎日の中にこそ、自分らしさが隠れているように感じています。
朝、本を読む時間。
子どもの何気ない一言。
季節の移り変わり。
一杯のコーヒー。
そんな小さな出来事も、自分の感じたことを大切にすると、一つの記事になります。
ブログは、文章を書く場所だと思って始めました。
でも今は、人生を少しだけ丁寧に味わうための場所になっています。
立ち止まって考える。
感じたことを言葉にする。
その繰り返しが、私自身の見える景色を少しずつ変えてくれました。
もちろん、アクセス数が気になる日もあります。
思うように読まれず、落ち込むこともあります。
それでも、ブログを始めたことを後悔した日は一度もありません。
なぜなら、結果以上に、自分自身が変わったことを実感しているからです。
以前より本を深く読むようになりました。
以前より、自分の気持ちを大切にできるようになりました。
そして何より、毎日の中に小さな幸せや気づきを見つけることが増えました。
ブログは、私の文章を変えたのではなく、私の「見る力」を育ててくれたのだと思います。
私はまだ、たくさんの人に読まれるブログを書けているわけではありません。
でも、一つだけ確かに言えることがあります。
ブログを書き始めてから、毎日を少し丁寧に見るようになりました。
「私はどう感じたんだろう」と立ち止まる時間が増えたことで、以前なら通り過ぎていた出来事にも意味を見つけられるようになった気がしています。
これはブログに限ったことではないのかもしれません。
日記でも、ノートでも、誰かに話すことでもいい。
自分が感じたことを言葉にする時間を持つだけで、毎日の景色は少し違って見えるようになる。
私は、ブログを書き続ける中で、そのことを少しずつ教えてもらいました。



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