大人になった今だからこそ心に響いた、『トイ・ストーリー5』

Hobbies(Books&Movies)

子どもの頃から大好きな『トイ・ストーリー』シリーズ。その最新作が公開されたと聞き、娘たちと公開早々に観に行ってきました。


あらすじ

想像力豊かで内気な少女・ボニーの成長を、そばで見守ってきたカウガール人形のジェシー。しかし、タブレット〈リリーパッド〉の登場で日常は大きく変わる。

「みんなの時間がタブレットに支配されている」――他の子どもと同じように画面に夢中になり、このままでは遊びの中で輝いていたボニーの笑顔が失われていく……その一大事にジェシーは、ウッディに助けを求める。再びタッグを組んだウッディとバズと共に、ジェシーはボニーの心を取り戻すため立ち上がるが……。旅の途中で“ハイテクおもちゃ”のスマーティー・パンツたちと出会い、思いがけない協力によって物語は新たな方向へ──。

「トイ・ストーリー」が描き続けてきた、人間とおもちゃの絆。その先にたどり着く究極の“答え”とは?  

※あらすじはディズニー『トイ・ストーリー5』公式サイトより引用


感想

期待以上の作品でした。

前作の4では賛否がかなり分かれるような結末でしたが、今回は前作以上に好意的に受け止める方も多いのではないでしょうか。


・良かったポイント

その1  今回の敵は「デバイス」!ジェシーを主人公としたストーリーになっている

今までの回ではウッディやバズを中心とした内容でしたが、今回はジェシーがメインとなりストーリーが展開されます。

これまでジェシーはエミリーやアンディ、そしてボニーのおもちゃとして過ごしていました。

ところがリリー・パットの登場により事態が大きく変化します。

エミリーの時代では電話の登場により行き場を失った過去があり、リリー・パットの登場により以前の記憶がフラッシュバックしてしまいます。

AIの限界を逆手に取りながら、ボニーに笑顔を取り戻そうと奮い立つジェシーの姿からは最後まで目を離せませんでした。

そして、デバイスとの向き合い方も上手に描かれていました。

子どもたちを取り巻く環境は変わっても、「誰かと遊ぶ楽しさ」は変わらないのだと感じました。

その2  ジェシーの過去の伏線が回収される

前記の通り、初めの子ども、エミリーからは寄付という形で捨てられてしまうのですが、今作でその後のエミリーがわかります。

そして、エミリーの気持ちを知ったジェシーが物語の後半でリリー・パットと協力するのですが、そこからのジェシーの成長ぶりは必見です!!

長い間のジェシーなりの苦悩が報われるような瞬間に、涙なしでは観ることができませんでした。

個人的にジェシーが大好きなので登場シーンの多さに興奮しました。

その3  ボニーの成長ぶりを感じることができる

元々内気だったボニーは、『3』でアンディからおもちゃを受け取る際、お母さんの後ろに隠れてしまい、うまく話すことができませんでした。

しかし今作では、その成長がしっかり描かれています。クライマックスでは『3』と対になるようなシーンもあり、思わず胸が熱くなりました。

親になった今だからこそ、ボニーの成長に涙が出そうになりました。

今度は賛否が分かれそうだと感じるポイントを私なりに考えてみました。


・賛否が分かれそうなポイント

その1  ウッディの登場シーンが少ない

4の最後でボニーのおもちゃとしての役割を終えたので、今作では登場シーンがグンと減っています。ウッディのファンからすると少し物足りなさがあるかもしれません。

その2  ジェシーの過去の出来事と辻褄が合わない気がする

エミリーは自身の成長によって、ジェシーへの気が離れてしまい寄付したことになっていますが、今作では、エミリーの思いを知ったジェシーが前向きになっていくシーンがあります。

寄付するくらいであるおもちゃに大人になったエミリーがジェシーを思い続けているような描写に後付け感が否めないような気もします。

しかし大好きだったからこその寄付だったんではないかという考え方もできます。

個人的には素敵な展開だと感じました。


特に印象的だったのは、ジェシーがデバイス側のおもちゃであるスマーティー・パンツに「あたしはもう3人の子どもを見てきたんだよっ!」と啖呵を切るシーンです。経験者だからこその重みがあり、その言葉には説得力がありました。思わずスカッとすると同時に、ジェシーの頼もしさを改めて感じた場面でした。

トイ・ストーリーは全作品一貫して「時が流れても変わらないもの」ということをテーマにしていました。

その中でさらに今作を通して感じたことは、「全てのことに意味がある」というのが核ではないかと感じました。

ジェシーは今まで3人の子どもを見てきて、子どもが成長する喜びを感じつつも、いつかは自分から離れてしまう、それが続いていくことにおびえていましたが、エミリーのその後を知り、自分が経験してきたことは何一つ無駄ではなかったことを学びます。

私も全ての出来事には意味があると思っています。

そんな私にとって、このメッセージは心に深く染み込むような温かさを感じることができました。

総評としては、過去作にあった伏線が回収されるような展開に納得と爽快感を感じました。

私は世代的にトイ・ストーリーを見て育ってきました。

1の時はアンディのようにおもちゃで遊び、3が上映されていた頃には社会人をして働くようになり、今作では、大人になったエミリーの視点のような立場で物語を楽しむことができました。

子どもの頃に『トイ・ストーリー』を観ていた人も、大人になってから初めて観る人も、それぞれ違った立場で楽しめる作品だと思います。

そして、どんな経験も決して無駄ではないというメッセージは、きっと世代を問わず多くの人の心に響くのではないでしょうか。

だからこそ、『トイ・ストーリー』は子ども向けだけではなく、大人になってからこそ心に響く作品なのだと改めて感じました。

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